二人目が生まれても変わらなかったこと
―「やらない」ことを選べる人と、選べなかった私―
二年後、二人目の子どもが生まれた。
次女は、生まれつき少し病気を抱えていて、のちに手術が必要だとわかった。
新生児を抱えながら、私は毎日、緊張の中で過ごしていた。
ミルクの量、呼吸の様子、顔色、泣き方。
「大丈夫かな」「見逃していないかな」
そんなことばかり考えていた。
そんな中で、ひとつだけはっきり覚えていることがある。
二人目が生まれても、夫はおむつを替えなかった。
私は当時まだ専業主婦で、いわゆるワンオペ育児だった。
夜中の授乳も、通院も、上の子の世話も、全部ひとり。
夫が忙しかったわけでも、物理的にできなかったわけでもない。
ただ、「やらなくていい」という認識を、最初からしているように見えた。
私はずっと不思議だった。
どうして、こんなにも明らかに大変な状況で、
何もしないままでいられるんだろう。
どうして、ひとこと「大丈夫?」と言ったり
手を動かそうとは思わないんだろう。

何度考えても、理解できなかった。
「母の仕事」を、最初から自分の仕事じゃないものとして扱える、その感覚が。
当時の私は、それを「無関心」だと思っていた。
でも今なら、それは役割の固定だったんだとわかる。
育児は母親の仕事。
父親は、手伝うかどうかを選べる立場。
そういう、言葉にされない前提の上に、私の日常は置かれていた。
一番しんどかったのは、忙しさでも、疲れでもなかった。
「私だけが当事者で、彼は外側にいる」
その感覚だった。
もし、
・家事や育児がほぼすべてあなた任せになっている
・頼むと不機嫌になる、嫌な空気になる
・「私が我慢すれば回る」と思っている
そんな状況にいるなら、知ってほしい。
それはあなたが弱いからでも、甘えているからでもない。
役割が、あなたにだけ押し付けられているだけかもしれない。
次回はワンオペ育児でつらかったことを綴ります。