里帰りから戻って待っていた現実
妊娠から出産、そして新生児との生活。
私は実家に身を寄せ、母に助けてもらいながら、初めての育児を乗り越えていました。
そんな安心できる環境で過ごした日々を経て、我が子と一緒に家に戻る日を迎えました。
「これから家族3人での暮らしが始まるんだ」
——そんな期待を胸に玄関を開けて目に飛び込んできたのは、散らかり放題の部屋でした。
床にはあれこれ散乱、生活用品があふれ、とても赤ちゃんと暮らせる空間ではありませんでした。
里帰りから戻った妻と赤ちゃんを迎える準備は、何ひとつ整っていなかったのです。
夫が片付けを苦手にしていることは以前から分かっていました。それでも
「出産後に妻子が戻る」
と分かっていながら、何も手をつけていなかったことには驚きを隠せませんでした。
「せめて赤ちゃんを迎えるために整えておこう」
という思いやりの気持ちは、そこには感じられませんでした。

私は戻って早々、赤ちゃんを抱えながら片付けから始めました。
散らかった家に直面したことは大きなストレスであり、
「生活力のない夫」と向き合わざるを得ない現実でした。
この出来事は、単なる
「片付けられない夫」
という問題にとどまらず
「相手の気持ちを想像することができるか」
という思いやりの欠如を強く感じる出来事でした。
そしてこの時から少しずつ、モラハラ夫との結婚生活の違和感が積み重なっていくことになります。
次回からは、そんな日常の中で浮き彫りになっていく
「夫の生活力のなさ」
「育児と家事の両立に悩む妻の孤独感」
について、少しずつ綴っていこうと思います。